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 こどもたちが、親を亡くす、きょうだいを亡くすといった喪失を体験することもあります。もしクラスの中で、喪失体験のあるこどもがいたとしたら、元気そうに見えていても、喪失に常に向き合っているということを理解しておく必要があります。例えば、授業の中で、父親の作文を書くといった課題を出す場合は、父親を亡くしたこどもに対して配慮が必要です。

 また、両親が、ご自身の悲嘆のために、こどもに向き合うことができなくなっている場合もあります。教育機関としては、こどもに安心できる環境を提供すると同時に、家族の悲嘆を理解し、時にはその家族に対応することも望まれます。たとえば、残されたこどもが不安になることを心配して、亡くした人のことを家族の中で全く話題に出さないことがありますが、そのことが、かえって子どもの悲嘆が長引かせる可能性があります。従って、そのような場合は、死別を体験した子どもの接し方やその時の注意点を、保護者に説明することが重要となってきます。

 もし担当しているこどもが亡くなった場合は、先生方も悲嘆を体験することも多いでしょう。そのような時は、先生ご自身も悲嘆反応やそのプロセスについて、理解することが大切です。また同時に、同じクラスのこどもたちも喪失を体験しているため、子どもたちが感じている悲しみについて、クラスの中でとりあげる時間を持つことが必要な場合もあります。
こどもだからと、喪失について不完全な情報しか伝えられないことがあります。しかし、それはかえって、不必要な不安をこどもに抱かせる危険性があることを、大人が認識しておくことが大切です。